Numbers を使ったデータ処理の例
2018/1/12執筆
Excel のテーブルを使ったデータ処理の例 を書いたので、Numbers の場合も同様にやってみた。私の場合は、計算というよりも実験データを即座にグラフ化して、報告書に仕上げることがメインの使い方なのだが、せっかくなので同じ形で書いてみる。
例: 高専1年生くらいでやりそうな正弦波のグラフ作成 (0.01秒刻みで0.1秒までの10Hzの正弦波波形)
dt の定義
あとで簡単に変えられるように dt を定義する。
表を一つ用意して、定数という題名をつける
大きさは2×2で、タイトル行、タイトル列を用意する(実質的にデータは一つ)
下図のように記入
0.01 の部分は後で変更することができるという意識のもと、色を塗っておくとわかりやすい
残念ながら Excel のような名前という概念はないので、この値を絶対参照でアクセスする
https://gyazo.com/5b35a66d9142b0d0ee21cc515d954a92
テーブルの作成
時刻と電圧のタイトルを持つテーブルを作成する。
タイトル行だけを持つ表を作成する
データは11行分用意する
A1セルに時刻t[s]と記入
B2セルに電圧v[V]と記入
https://gyazo.com/28f8b0f45fec5c6f70c83c7bf405ecc9
時刻の列を作る
時刻の列はインデックスにdtをかけ算すればよい。Numbers ではテーブルごとにインデックスとなるので、ROW()の値からヘッダ分だけを引けばよい。2行目のインデックスを0にしたいので、2を引き算する。
A2 をクリック
「=(row()-2)*」まで記入
定数テーブルの dt の値である 0.01 をクリック
このままだと相対参照になってしまうので、三角印から「行を保持」をクリック
https://gyazo.com/511d19f76af93b4a85d97d06dab248c8
「)」を記入して改行すると左図になる
セルの下の黄色い丸を下までドラッグすると右図のように列のデータが完成する
https://gyazo.com/7bce2a46f751055976bcb2097a316617 → https://gyazo.com/b8da8306b9e5aec4bc30ca482cba815c
周波数 f の定義
定数テーブルの「0.01」のところでリターンキーを押すと一行増える
f と 10 を記入する
https://gyazo.com/5ea53be241787c3420e8a70dfe46cd65
電圧の列を作る
テーブルの電圧列のどこかをクリック
「=cos(2*PI*」まで入力
定数の f の値である 10 をクリック
相対参照になってしまうので、三角印から「行を保持」をクリック
https://gyazo.com/7183a077db2a40863f8b612e9a1f5f96
「*」を記入
列の上にある「A」をクリック → 「時刻t[s]]」が入る
https://gyazo.com/2a6f70b09a96dd42287e827d38e7a4f6
「)」を記入
https://gyazo.com/3adf94a70518b4d798c080b5a6b79b48
リターンキーを押すと計算結果が表示される(左図)
時刻と同様に黄色い丸をドラッグすると列が充填される
https://gyazo.com/a7a41047df8d5b749c4151ac5226e3ae → https://gyazo.com/25896f71bfc576d71ec2108a69b160e1
グラフの描画(その1: 事前にデータを指定)
グラフを描画する方法を二つ紹介する。最初にデータを指定してからグラフを選ぶ方法である
正弦波データの表の上部の A, B を両方選択状態にする(シフトキーかコマンドキーを押して追加クリックすればよい)
https://gyazo.com/ff4d03bdefa7645871d95c56ce92d604
グラフから一番左下の散布図を選ぶ(左図)
右のように最初の列が X、次の列が Y となるグラフが作成される
https://gyazo.com/a9c2cb60620004592d6c35030b9ce658 → https://gyazo.com/eaef6dc22c806e194e8a86f9983b97d2
グラフの描画(その2: 後から列を指定)
何も選択していない状態からグラフを設定する方法もある。上記の描画後に系列を追加する場合も同じである。
単にグラフから散布図を選ぶと空のグラフが作成される
https://gyazo.com/b0f314d5d52bf6c92cac31eec91b8d27
下の「グラフデータを追加」をクリックする
時刻の列のタイトルである「時刻t[s]」をクリック
時刻を Y に設定したグラフが作成される
https://gyazo.com/4613ba3351591c759837e119fecdd096
次に電圧の列のタイトルである「電圧v[V]]」をクリック
横軸 t, 縦軸 v のグラフが作成される
他にも行があれば追加でそのグラフが作成される(X を共有してグラフが書かれる)
設定を変更すると X1-Y1, X2-Y2 といったペアのグラフも作成可能
https://gyazo.com/eaef6dc22c806e194e8a86f9983b97d2
線の描画
グラフ内でクリックすると右のインスペクタでグラフの詳細を変更できる
https://gyazo.com/7ccfb93581b880e0179d4fc8a75f1ea6
接続線を曲線にすると点間を曲線で結んでくれる
https://gyazo.com/536972fd6318c8ec2ad93ecec131a78d
実際の実験データなどでは近似曲線を書く場合もある。この場合にはその下のトレンドラインを使うことで関数近似することも可能である
図は4次多項式で近似した曲線である。方程式を表示とすると近似した関数の式も表示してくれる。
https://gyazo.com/a539de48b8240501a547b965ccfc0851
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